ギター関係には“オカルト”な話がずいぶんあります。
“こうすれば音が良くなる”という類の。
基本的に僕は、そういうのは“鰯の頭も信心から”という面が強いと思っています。
いや、それでいいのです。“音が良くなった”と信じて弾けば結果的にいいプレイができ、本当にいい音になる、ということは絶対にあると思うからです。
自信を持ってピッキングするのとそうでないのとでは、明らかに出音が違いますからね。
なので、機材に小うるさくこだわるよりも常に自信を持ってプレイできるようにしたほうが、基本的な音は良くなると思います。
まあ、上手い人はどんな機材を使ってもいい音を出せるというのは、このへんに理由があるんでしょうね。
それはさておき。
“オカルト”と言われそうな中にも、これは正しいんじゃないかと思うこともあります。
そのひとつが、“ギターに音を聴かせたほうが音が良くなる”というもの。
これ、前からなんとなく正しいよなあと思っていました。
だから、しばらく弾いていなくて音が前より良くなくなったギターを、オーディオ用スピーカーの前に置いて、毎日音楽を聴かせる、なんてことを僕はやっていました。
人からは思いっきり“オカルト”と言われましたけど(笑)、それでずいぶん回復したと思うんだよなあ。
もちろん、実際に弾くことは絶対的に大事ですけどね。
こんな話を書いているのも、実は友人のMさん(この方はベーシスト)が、似た話をFBに書いていたからです。
Mさんと僕は、ある“オトナの音楽サークル”みたいな集団に入っていまして、年に1回、プロもアマも交えて6時間ほどのライブ・イベントを開催しています。
で、先日そのイベントがありまして、そこにMさんが持ってきたベースの音が、イベント後に(良い方向に)激変していて、とても驚いたそうです。
その日はもちろんMさんも演奏したのですが、それはたかだか数曲。ということは弾いたからというよりも、6時間爆音に曝されたことで、音が良くなったのではないかという推測でした(ちなみにMさんは忙しくて恒常的なバンド活動はしておらず、家でのひとり弾きがほとんどです)。
その話を読んで、アル、アル、アルとつぶやいてしまいました。
この現象がなぜかを科学的に考えると……さあ、なぜでしょうね?(笑)
弾くことでギターやベースのボディやネックが振動しやすくなるということはあると思います。
それが音を良くする内的な要因だとしたら、無理やり音を浴びせて振動しやすくさせるということが外的な要因となるのかも、なんて思ったりもしますが、どうでしょうか?
音はバイブレーションですし、それを生み出すのも楽器自体のバイブレーション。
だからバイブレーションを受けている楽器のほうが、自らもバイブレーションを生み出しやすいのではないか、と。
ここまで書いてきて思ったんですが、それって人も同じかもしれないですね。
外から常にバイブレーションを受けないと、自分もバイブレーションを生み出せないのではないでしょうか。
それも、できるなら良いバイブレーションを受けて、良いバイブレーションを生み出していきたいですよね。
あ、しまった、“ギター・オカルト話”のつもりが、“自己啓発的ちょっといい話”になってしまいました(笑)。
いつもマジメなバイブレーションを受けているので、マジメなバイブレーションを生み出してしまうのですね。
ギターのトーンの良さで必ず名前が挙がるのがエリック・ジョンソン。
音の追求ぶりがオタクというかマニアというかヘン■イというか(笑)、本当に感心してしまいます。
あと、彼の耳の良さにも。
きっと常人では聴き分けられないような微少な差異も、彼の耳は捉えてしまうのでしょう。
そんな彼には伝説や神話がいっぱいあります。
また、ためになるティップスも。
というわけで、今回はそれらを集めてみました。
※信憑性のないものも混じっていますのでご注意ください。また、良い子は真似をしないほうがいい項目も含まれております。
●ストラトの裏のカバーは外したほうが音が良くなる。
●ファズに入っている電池の種類が分かる。デュラセルより安いマンガン電池のほうが音が良い。
●ギターの材に呼吸をさせたほうが音が良くなる。なので、目立たない場所の塗装を一部剥ぐべき。
●2トーン・サンバーストと3トーン・サンバーストの音が聴き分けられる。
●左足の小指の下に小さな金属片を敷くとサステインが向上する。
●だぶっとしたシャツを着たほうが鳴りとサステインが向上する。
●ネック・プレートにシリアル・ナンバーが無いギターよりそれが刻まれているもののほうが、音波がその溝を通ることで音が良くなる。
●音を良くするためにエフェクターのネジを交換している。
●右利きの人がギターを弾いているのか左利きの人が弾いているのか、音だけで分かる。
●ギターの音だけで弾いている人の(弦を押さえるほうの)薬指の長さが分かる。
●ストラトのイナーシャ・ブロックが塗装されているかどうかが音で分かる。
●プラグがステンレス製かブラス製か聴き分けられる。ブラスのほうが好み。
●良いトーンの秘密は、常にピックアップが北磁極(簡単に言えば北極点ですね)に向くようにすること。
いやー、やっぱりエリック・ジョンソンはすごいですね。
ちなみに彼のチューニングの順番は、3弦→2弦→1弦→4弦→5弦→6弦。これが正しいチューニング方法だと言っています。
僕もこれを採用していますが、確かにいいと思います。
まあ、2トーン・サンバーストと3トーン・サンバーストの音が聴き分けられないような僕が言うのもなんですけどね(笑)。