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執筆者
shimpei
細川真平 1964年生まれ。音楽ライター/エディター。
ジェフ・ベック、スティーヴィー・レイ・ヴォーン他のCD/DVDのライナーを手がける。また、音楽誌、ギター誌、ウェブ等にも幅広く執筆。
ギターは絶対ストラト主義。
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<第4回 脳とギター |TOP| 第6回 肝に銘じた>
第5回 ファンとしての思い、プロとしての矜持
2007年02月22日

Charを初めて観たのは、NHKの番組でだった。
'77年8月。
『NHKロック・フェス』の映像だ。
当時ぼくは12歳、中学1年生。
坊主頭、バスケット部に所属、ギター歴は2年、でもエレキはまだ持っていない……という田舎の少年だった。
放送は夕方で、窓を開け放したまま観ていたら、何ヶ所も蚊に刺された覚えがある。
クリエイションも出ていて、テレキャスターを持った竹田和夫がすごくかっこよかった。
でも、衝撃的だったのはCharだ。
白の衣装に帽子、のけぞってムスタングを弾く姿は、今でもぼくの心に刻み込まれている。
あのときのまま。

Charみたいになりたいと思った。
だからそれ以来、何をさておいてもギターの練習に励んだし、うまくもなった。
Charのライヴを観たいから東京へ行きたいと思い、東京の大学へ進学した(そのころにはもうPink Cloud時代になっていた)。
大学ではPink Cloudファンのベーシストとドラマーとバンドを組んだ(そのベーシストとは今でもバンドをやっている)。
上京後、ほとんどのライブに足を運び、横浜で初めてサインをもらうことにも成功した。
プロになるのを諦め、大学卒業後は電機メーカーに就職したけれど、すぐに辞めて出版社に入社した。
音楽誌の編集者になり、10代の女性がターゲットの雑誌にもかかわらず、Pink Cloudを紹介した。
その会社から出ている他の音楽誌の編集長から頼まれ、初めてCharに取材した。
取材をしたアーティストといっしょに写真を撮らせてもらい、サインをもらったのはそのときが初めてだ(そんなことをするのは編集者にとって恥だと、ぼくはかたくなに思っていた)。
そのときのCharとのツー・ショット写真と、『インデックス』のジャケットにもらったサインは、今でもぼくの宝物だ。

独立し、音楽ライターとなって3年目の昨年、Charにインタヴューをした。
初めてインタヴューしてから、16年の月日が流れていた。
そのときの模様が、このTARGIEのスペシャル・コンテンツとしてアップされている映像だ。
Charへの思いと、プロのライターとしての矜持、自分の中でそのふたつのバランスを取ることに、非常に苦労したインタヴューだった。
あることを聞こうとしたら、「そんなことはファンなら知ってることだから」と断られた。
心の中で叫んだ。
「もちろんぼくだって知ってるよ。誰にも負けない、あなたのファンなんだから。でも、それについて、あなたの口から聞きたいんだ」と。
でもぼくはプロだから、それを口にすることはできなかった。

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