ぼくは、自分の手が汚れているのが我慢できない。
だからよく手を洗う。
神経症というわけではないのだが、単なるきれい好きの度は越していると思う。
その理由を考えてみると、汚い手でギターを弾きたくないからだと気づいた。
手に汚れがついていると、ギターが弾きにくい。
指の滑りが悪かったり、滑りすぎたりするし、弦も早く死ぬ。
それに、異物が付着することは、ギター自体にもいいわけがない。
そういう意識があるから、ギターを始めた子どものころからずっと、手をきれいに保つように心がけてきた。
それが日常的な習慣につながったのだろう。
ちょっと前のことになるが、NHKの『英語でしゃべらナイト』で、ゲストのマーティ・フリードマンが、「ぼく、“プチ・ケッペキショー(潔癖症)”なんです」と言っていた。
ああ、ぼくと同じだなと思った。
きっと彼も、汚い手でギターを弾きたくないという気持ちをずっと持ってきたのだろう。
それが習い性になってしまったに違いない。
「日本には握手の習慣がないのがイイネ!」とも言っていた。
確かに、握手する相手がトイレへ行って手を洗っていなかったらイヤだなあ。
と、大きくうなずくぼくも、間違いなくプチ・ケッペキショーだ(笑)。