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執筆者
shimpei
細川真平 1964年生まれ。音楽ライター/エディター。
ジェフ・ベック、スティーヴィー・レイ・ヴォーン他のCD/DVDのライナーを手がける。また、音楽誌、ギター誌、ウェブ等にも幅広く執筆。
ギターは絶対ストラト主義。
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<第26回 ストラップを買うのだ |TOP| 第28回 エアギター考>
第27回 ラッカー塗装とポリ塗装
2007年08月30日

エレキギターの塗装はラッカーがいいとされている。
そのほうが音がいいと。
だから基本的にはラッカー塗装のもののほうが値段も高い。
しかし、どうなんでしょう、これ?
本当にそうなのだろうか?

確かにヴィンテージ・ギターはラッカー塗装だ。
でもその時代にはそれしかなかったから、ということもある。
ヴィンテージ・ギターの音のよさが(いや、本当は音の悪いヴィンテージだっていっぱいあるのだが)、ラッカー塗装のおかげと一概には言えないと思う。
木やピックアップやコンデンサーなどの要素、そして経年変化のほうが、音への影響は大きいはずだ。

かく言うぼくも、まったく同じ仕様のポリ塗装とラッカー塗装のギターがあったとしたら、ラッカー塗装のほうを買うだろうと思う。
なぜか?
うーん、なぜ?
なんとなく、ラッカーのほうがよさげな気がするから(笑)。
いやもう、それに尽きるのではないでしょうか?
気分の問題(笑)。

正直言って、ぼくにはラッカーとポリの音の違いなんか分からない。
ぼくの耳の問題かもしれないけれど。
ぼくの'79ストラトはポリ塗装だが、すごくいい音がする。
(ぼくが“いい音”と言うときは、“ぼくにとってのいい音、ぼくの好みの音”という意味であって、絶対的なものでも普遍的なものでもないので、誤解しないでくださいね。絶対的・普遍的ないい音なんて存在しないと、ぼくは思っています)。
ちなみに'79、ネックをリシェイプしたときに、ネック・指板をラッカー塗装に変えた。
これは主に、弾き心地・手触りを重視してのことだ。

もう1本の、ぼくの“ナンバー・ワン”である'65ストラトもすごくいい音だ。
こちらはもちろんラッカーなのだが、ラッカーのおかげでいい音なのかどうかは分からない。
トーンを決める要素のひとつだとは思うけれど。
'65と'79の音を比べたときに、アルダー・ボディ/アッシュ・ボディ、ローズ指板/メイプル指板の違いは強く感じるけれど、ラッカー/ポリの違いは、ぼくには感じられないのだ。

例えば、現行ジェフ・ベック・ストラトはポリ塗装だ。
これは、ポリ塗装のほうが好きだというジェフの指定によるものだ。
さて、では、「ジェフのギターの音はポリ塗装だからダメだなあ」、なんて言う人はいるのだろうか?
『ワイアード』と最近の作品を聴き比べて、「やっぱりポリ塗装のストラトは音がよくないなあ」なんて言う人は、いるのだろうか?
もしいたとして……それって音楽を聴いてるんじゃない気がする。

まったく同じ材、同じ仕様、同じ人が同じ日に組み込んだ、ラッカー塗装とポリ塗装の2本を用意して弾き比べれば、こんなぼくにも違いが分かるかもしれない。
その結果、ポリのほうがよかったりして(笑)。

どなたかそんな実験をするときにはぜひ呼んでください。

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コメント一覧
〔ラッカー+メイプル派〕
by照木康太: 2007年08月30日 13時17分
30年くらい弾きこめばビンテージになる!という楽器屋の言葉を信じ、ラッカーのEJストラトを手に入れました。早くビンテージになってもらいたいのでラッカーは極薄!

スペックがすべて同じで、ある部分だけ違う2本のギターがないと果たしてどの部分がどれだけ音に影響を与えているのかわからないと思っています。その実験には興味津々です。

ボディ材はまぁわかりやすいとして、指板のローズ/メイプルの音の違いというのがいまひとつわかりません。何せギブソン系にはないメイプル指板がフェンダー系のカッコ良さと思い、ローズ指板は持っていません。
>照木康太さん
byshimpei: 2007年08月30日 13時38分
ローズのほうが柔らかい音がする気がします。
メイプルのほうがクリアでシャープですかね。
まあこれも気のせいかもしれません(笑)。

ただ弾き心地はかなり違いますね。
しっとりしていて、ぼくにはローズのほうが弾きやすいです。
湿度
byWolfey: 2007年08月30日 13時46分
梅雨とか有る日本ではソリッドボディーのギターとか
湿気からボディーを守る意味でポリ塗装でも良さそうですね!?!?

アコギなら、トップの振動に影響するでしょうから、
極薄ラッカーが良いのかな???

ラッカー仕上げのギターは木目で塗装の「退け」が出てきますが
それが「味」でも有るような気がします。
扱いは面倒ですが・・・・・・(風呂上がりに弾いたらダメですよね?(笑))
>Wolfeyさん
byshimpei: 2007年08月30日 14時03分
そうそう、ラッカーの持つ風合いというか、味はいいですよね。
ぼくもそれは大好きなんです。
でも、風呂上りはNGですね。
ヴィンテージ化が進みすぎます(笑)。

最近、高級カスタム・メーカーで、あえてポリ塗装を使っているところがありますね。
昔に比べるとポリ塗装自体、格段に進化したようですね。
無頓着
byサイクロン: 2007年08月31日 15時34分
私の場合、はっきり言ってスペック関係には無頓着で、ボディ材質とかピックアップといった“キモ”となる部分ならまだしも、塗装となるとさっぱりわかりません。
ロリー・ギャラガーやSRVのナンバーワンなんて剥げちゃってるし、映画「レット・イット・ビー」でジョン・レノンが弾いていた「カジノ」は、来日時に使用したサンバーストの塗装をわざわざ剥がしたという話を聞いたことあるし…
まずはshimpeiさんの言うとおり、“弾く本人にとってのいい音、本人の好みの音”が出ること、出すことが重要だと思います。
なんて言いながら、ただ単に材質や塗装のことに関して何も勉強していないんですけどね。
失礼しました。
>サイクロンさん
byshimpei: 2007年08月31日 16時00分
スペックだけでギターを語るようになったらおしまいですよね。
そういう人はギタリストじゃありません。
かくいうぼくもスペックの話は好きなんですが……弾いてるから許してもらおうっと(笑)。