六弦一会:
やっぱ、コンデンサーでっさ
2012年09月27日
前回は、ギター「愛好者」と「オタク」の境界線について書いたのですが、その後あるギター好きの人と話しをする機会がありまして。
そしたら、コンデンサーの話をきっかけにズブズブとオタクな世界に入っていき、出てくる単語がまたカンペキに前回のシミュレーションどおりで、思わず笑ってしまうほど書いたとおりの展開になって、自分でも感心してしまいました(笑)。
それはさておき、実は前回はコンデンサー(キャパシターとも言います)について書こうと思って前置きをしていたら長くなってしまったのでした。
なので、今回はその話です。
エレキ・ギターのサウンドを決める要因はいくつもあって、もちろん最後は指! なのも確かなのですが、ここではいったんそこを離れて話を進めます(じゃないと終わっちゃうので)。
また、木が大事というのも当然のことで、エレキ・ギターもギターですから、そのへんはアコースティック・ギターと同じなのではないかと思います。
では、電気楽器としてエレキ・ギターを考えた場合に、サウンドを決めるいちばんの要因は何でしょう?
そう問われると、ピックアップと答える方が多いと思います。
もちろんそれも大事なのですが、僕はあえてコンデンサーと答えます。
なぜなら、ピックアップはもちろん大事なのですが、どんなにいいピックアップを使っていても、コンデンサーがダメだとその能力を最大限に発揮できないと思うからです。
だから、音をグレードアップしたいからと言ってピックアップを替えるぐらいなら、まずはコンデンサーを替えるべきではないでしょうか。
普通はその方が安いし(笑)。
なぜこんなことを力説するかと言うと、大量生産メーカーのギターに使われているのはチープなコンデンサーが多いと思うからです。
これはコスト削減のためなのでしょうか? でも、削ってはいけないコストなのではないかと、個人的には感じるのですが……。
本来もっといい音がするはずなのに、その実力を発揮できずに評価されるというのでは、ギターがかわいそうです。
メーカーは、木がどうだ、塗装がどうだ、ピックアップがどうだという宣伝はしますが、コンデンサーはこれを使っています! という宣伝は普通はしません(宣伝するほどのものを使っていないので当然ですが)。だから、その重要性をユーザーもなかなか気づかないんですね。
そのためにコンデンサーはオタクの領域、となってしまうのでしょうが、それはもったいないと思います。
コンデンサーはオタクの領域じゃない! ごく一般的なギター愛好者の範疇だ! という時代になることを、僕は願ってやみません。
だって、本当にそれぐらい音に影響するから。
女子高生ギタリストたちが電車の中で、「私のギター、コンデンサーがオレンジ・ドロップだから、ガチでいい音でしょ!」なーんて話していたら素敵ではありませんか!(違うかな……笑)。
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